ノイズキャンセリングヘッドホンの比較、まとめ

ご近所の宅地分譲地での建築ラッシュが本格化して騒音が気になるレベルになってきたので,ノイズキャンセルヘッドホンを比較検討しました.

テーマは,"騒音でお仕事が邪魔されない,普段使い(毎日,数時間の連続使用)に耐えるもの".ヘッドホンは,人により大きな違いのある頭や耳の形からくる装着感の違いなど,カタログから読み取れない性能が多いために店頭で実物を試して確認することが必須です.

この検討の前に,定評があるBOSEのQuietComfort3を購入し試してみました.しかし,これはテーマにそぐいませんでした.まず,イヤホン部分が座布団みたいなクッション形状であり,夏の事務所で長時間使用すると耳がむず痒くなりました.またノイズキャンセル能力も要求にはやや不十分でした.工事の音の低減度合いが,やや物足りないのと,人の声をよく通しすぎて,工事の方の声がそのまま通ってくる感じになり,心理的には五月蝿さが低減されないのです.

そこで,オーディオテクニカソニーのもの4機種を試してみました.結果,今回のテーマにはオーディオテクニカのものが合格,ソニーのは両方とも失格です.しかしノイズ低減能力はBOSEのComfrot3よりも,こちらの商品群のほうが,私の感覚では好ましい特性に感じました.特にオーディオテクニカのヘッドホン ATH-ANC7b は,普段使いには,装着感といいノイズキャンセルの程度といいBOSEのものは比べようもなく快適です.

オーディオテクニカのものが合格した理由は,第1にノイズキャンセル能力がほどほどのちょうどよい感じであること.工事の音,または電車に乗っているときの走行音,は聞こえるが気に障らない程度まで低減されます.音質も,すばらしくよいわけでもなく悪いわけでもなく,普通のヘッドホン音質です.ただ,入力がないときにホワイトノイズが聞こえてしまうのですが,これのレベルがもう少し低ければ文句なしだと思います.

ソニーのものが失格した理由は,MDR-NC33 はノイズキャンセル能力が必要な量よりもちょっと弱くて,周囲の音がちょっと気になる.デジタルプロセッサ搭載のMDR-NC300Dは,十分すぎるキャンセル能力があるのですが,単三電池を搭載した本体部分がポケットに固定するにはちょっと大きすぎるのと,音質がギャンギャンと耳に響くような変な違和感を感じたためです.耳栓の代わりにするだけならMDR-NC300Dはいい商品だと思います.

この手の商品はアクセサリの完成度が使い心地に大きく影響します.テクニカのイヤホンとヘッドホンの2機種を購入しました.携帯ケースおよび飛行機用のアダプタなどのアクセサリがとてもしっかりしています.携帯ケースは飛行機用アダプタなどの付属品をすべて収納でき,かつ予備の電池を入れることもできます.布の質感がある程よい硬さのケースですから,出張のときによくやるように,かばんの中に乱雑に放り込んでも,中身を壊す心配がなくて安心できます.

一昨年にもノイズキャンセルヘッドホンの機種検討をしましたが,そのときには比較でくきるほどの数の機種がなかったのですが,今年に入りレベルの高い機種が出てきたことは,とてもうれしいものです.

商品
電池 単4電池 1本 単4電池 1本 単4電池 1本 単3電池 1本
連続動作時間 40時間 50時間 100時間 20時間

(2011年1月14日追記) 外付け電池が邪魔っけだったので、iPhoneのドックに直接接続して外付け電池が不要なNCイヤホンを購入して他のNCイヤホンと比較してみました iPhoneのノイズキャンセリングイヤホンの比較、まとめ - にがつうさぎ

後日談:
ご近所の工事が終わった後も、ヘッドホンを継続利用しています。いくら音量を絞っても、1日中音楽を聴き続けると聴力を損ないそうなので、音楽は流さずヘッドホン単体で利用しています。
生活雑音をシャットアウトすると、集中力がかなりあがります。