面倒な電気のON/OFFを自動化するぞ
照明に凝ってみて部屋のあちこちにランプを仕掛けたはいいのですが,いちいちランプを1つづつON/OFFしなければならないのが面倒で面倒でたまらない.そこで自動化することにしました.
日本国内で販売されている,コンセントをリモコンなどでON/OFFできる製品は,拡張性もなく種類が少ない単品商品ばかりなので,海外製品を探して自分でシステムを組むことにします.
どんな技術が使えるの?
個人宅をオートメーションするwikipedia:ホームオートメーションでの機器間の通信規格として,wikipedia:X10 (工業規格)とwikipedia:INSTEONが広く普及しています.これらは電力線を通した有線通信と無線通信の規格で,INSTEONはX10の上位規格です.
海外のサイトSmarthome - The Best Home Automation Products of 2019,http://www.activehomepro.com/では,この規格に合う様々な種類のモジュールがあります.電球をON/OFFする単純なものから,電球の明るさ調整機能付きのもの,パソコンから制御するソフトウェアやインタフェース,無線リモコン,それに人体検出センサまであります.
はじめはリモコンで電球を一度にON/OFFしたり,時間がきたら自動的にON/OFFできればいいと思っていました.ところが,モジュールを使えばレゴ・ブロックを組み立てるような感じで,もっと高度なシステム,例えば玄関が開いたら電気が入るとか,侵入者がきたら電子メールで連絡するとか,も組み立てられそうです.
手始めのシステム構成例を挙げてみる
いろいろなモジュールがありすぎて目移りして困ってしまうのですが,まずは最初なので,最低限必要なものがセットになったスターターキットを探しました.
X10のスターターキットはデザインが好きではないのでSwitches | Smarthomeを選択します.Smarthome - The Best Home Automation Products of 2019を買えば無線リモコンとコンセント2口分のON/OFF制御モジュールがそろいます.
さらに制御を自動化するモジュールもあって,Smarthome - The Best Home Automation Products of 2019は,何時にON/OFFするかとか,センサーから信号が来たら(例えば玄関が開いたとか)どう動くとかが,パソコンから専用プログラムで設定できます.
ところが,INSTEONの無線リモコンを日本でそのまま使うことには周波数の問題がありそうです.INSTEONの無線リモコンが使う902 から 924 MHzはアメリカではwikipedia:ISMバンドという結構自由に使える周波数割り当てになっているのですが,日本では携帯電話など他の目的に割り当てられていてますから,混信を起こすかもしれません.このために,無線リモコンではなく赤外線リモコンのモジュールを選択するか,あるいはリモコンを使用するのを室内に限定するからOKだと確認するか,何か手を打たないといけないようです.
買ってみる
検討が済んだので購入してみます.上記理由から無線リモコンはの購入は見送り,リモコンの代わりにパソコンから制御することにしました.
ActiveHomeProやAmacon.comそしてSmarthomeのうち日本にも発送してくれるのはSmarthomeだけでした.そこでSmarthomeから以下の商品を1つづつ購入しました:
品番 | 品名 | 価格 | 備考 |
1132B | Powerlinc Serial/Tw523 & Cd-Rom | $37.99 | パソコンのシリアル端子に接続する制御装置 |
2000SC | LampLinc Essential Lamp Module | $13.99 | ランプをON/OFFするだけのモジュール |
2005CM | X10 Socketrocket Compact Screw-In Lamp Module | $18.99 | 電球口にそのまま差し込めるON/OFFするだけのモジュール |
- | 送料 | $25.25 | - |
合計100ドルいかない位.
動かしてみる
では,Powerlinc Serial/Tw523 & Cd-Romから LampLinc Essential Lamp Module を制御してみます.到着してから1年間放置していたためか同封されたCD-ROMが湾曲して読み込ず,制御ソフトが使えませんでした.そのためhttp://www.smarthome.com/1132B/PowerLinc-Serial-TW523-X10-Interface-with-12VDC-Output/p.aspxからダウンロードしたPowerLinc Synapse Programを使用しました.
実行環境は, 100V 60Hzの商用電源ラインに上記2つのモジュールを1つのテーブルタップに接続しました.
使用手順は:
- ソフトウェア PowerLinc Synapse Programをインストール,
- Powerlinc SerialをUSBシリアルアダプタでパソコンに接続,
- 電球を接続したLampLinc Essential Lamp Moduleをテーブルタップに接続,
- ソフトウェアを起動して,メニュー(Tools→COM Port)からCOMポートを選択 (私の場合 COM4),
- HOUSE CODE "A1"を選択してFUNCTION CODE "On"を押す,
- ランプが点灯する,
です.OffはFUNCTION CODEで"Off"を選択すればOKです.
LampLinc Essential Lamp Moduleのアドレスはデフォルトで"A1"になっています.アドレスの変更は,ユニットを電源ラインに接続して30秒以内に,設定したいアドレスにONコマンドもしくはOFFコマンドを3回送信すれば,そのアドレスに自動設定されるそうです (試していないのですけど).Onコマンドを送れば調光機能が有効に,Offコマンドだと無効になるそうです.
あとは,X10 Socketrocket Compact Screw-In Lamp Module は電球型蛍光灯は使用するなと明記されていました.
シリアルラインに流すコマンド一覧表がありますから,制御プログラムを作ることも簡単っぽいです.