Google videoにある,ボーイング777開発のドキュメンタリー

"リーン開発の本質"を読み込んでいます.144ページに引用されてたボーイング777の開発ドキュメンタリーを入手しようとAmazonを探しましたがメディアがVHSだったり,DVDは廃盤になっていたりと入手困難でした.

よく探すとGoogle videoに登録されていました.
http://video.google.com/videoplay?docid=3551731641323350192&hl=en

この書籍を通してプロジェクトを見るとリーン開発の普遍性が伝わってきます.

1つは"協業 (Working Together)".設計に製造そしてサプライや顧客(パイロットから荷物係りまで全員)をメンバーとするチームがともにプロジェクトに加わること.製品のライフサイクル全体を見通した開発には,そこに関わる全ての人が参加することが必要なのですね.

"早期にテストし,早く失敗する".プロジェクトのどの階層でも,早期にテストをして,その階層で失敗を出し切る.これによりプロジェクトの後工程に影響が出ないし,失敗のリカバリが短期間に少ないコストで現場で実行される.

プログラマとしては,世界初のフライ・バイ・ワイヤー航空機のソフトウェア言語に"Ada"の使用を求めたことは興味を引きました."Ada"をモデルにしたハードウェア記述言語 VHDL を使うためによく分かるのですが,コンパイル時に強い型付け制限を行うオブジェクトベースの言語は,"開発段階からミスを紛れ込ませない"原則に必要なものだったのでしょう.1990年の開発でAdaを実地に採用して運営することは,この開発の性質をストレートに表現しているようで,印象に強く残ります.

プロジェクトを人間に注目すれば,協業,信頼関係に基づく情報を隠さず共有する運営と見えます.開発に注目すれば,"開発段階からミス(バグ)を入れない","Test first!",その階層で見つかる失敗はその階層で見つけて後工程に流さない,運営が見えます.