フリーランスになったときのお役立ち情報、健康保険とクレジットカード

フリーランスになって半年と2ヶ月が経過したわけですが、これやっておくとお得だよという情報を列挙してみます。これは私の場合です。私は単身者で、iPhoneなど個人でも商売ができるプラットホームが出てきたので、いっちょそれで独立してやろうかと思い立ちました。

要点

  • 健康保険を任意継続にするときは、自動口座引き落としではなくて、振込用紙で振込みを選択する、
  • 会社に籍がある間に、そこそこ限度額の大きなクレジットカードを作っておく、
  • 自己都合は失業保険が3ヶ月でないが、教育訓練を受ければ、即時に給付を受けられる(Android講座とかが、探せばある)、
  • 確定拠出年金は退社後6ヶ月以内に移管手続きしないと、没収扱いに近い目に合う、
  • 青色申告はするのがいい。税務署への事前届けでと、書籍についてくるExcelファイルで対応は充分できる、

ということです。詳細は以下に。

会社辞める前に

家計簿をつけて生活可能期間を把握する

まずは、家計簿を3ヶ月程度つけることをおすすめします。毎月の支出金額が把握できればいいので、分類は5つくらい、1円単位の正確さはいらないので、100円単位で手間をかけずにざっと記録しましょう。ExcelOpenOfficeなどの表計算ソフトを使うと、合計金額を出すのが便利です。私の場合、スーパーや外食のレシートを貯めておいて、1週間か1ヶ月毎に合計していきます。分類も、住居関係(家賃や光熱費)、食費、ネット通販(Amazon)、雑費の4分類程度です。
家計簿は毎月支出を合計して、数値をどこかにまとめておきます。このときに貯金などの資産評価額もあわせて、まとめておきます。この2つの記録があれば、もしも収入が0でも、何ヶ月生活できるかが、ちゃんと把握出来ます。
しばらく収入がない状態が続くと、不安感から大きなストレスを抱える可能性があります。特に単身者が会社に出なくなると、誰とも話す機会のない日が続く可能性があり、さらに精神に悪影響を与えるかもしれません。あと何ヶ月は、住む家と食事に困らないと把握するだけの簡単なことですが、それがストレスを激減するのに役立ちます。

そこそこ限度額の大きいクレジットカードを作って、何ヶ月か使用記録を残しておく

会社を辞めると利用限度額が大きいクレジットカードは、まず審査がおりなくて、作れません。個人事業主でソフトウェア開発をすると、買い物はネット通販を利用することが多くなります。モニタやパソコン本体を購入すれば、30万円程度は使いますし、また1泊の出張1回で宿泊費や運賃に2万円程度は使います。そこで会社に籍があるうちに、限度額(目安80万円くらいは)の大きいカードを作っておきます。また、カードは1円でも使えば、そしてちゃんと期限内に支払えば、カード会社が持つカード使用記録に○が付き、信用度がつくみたいです。

教育訓練給付金の利用検討

自己都合で失業したときは3ヶ月は失業保険が出ません。しかし手に職をつけるための教育訓練を受ける場合は、自己都合の場合でも、失業手当てと教育訓練給付金が支給されます。最近は対象になる講座がいろいろあり、例えばスマートフォン Android のアプリケーション開発講座なんてものもがあります。収入もなく貯金から生活費が出ていくだけの日々は、独立したての最初は、かなりのストレスになりますから、このような制度の利用は、いいかもしれません。

会社をやめた直後

健康保険

ぶっちゃけ健康に自信があり医者にかからない自信があるから健康保険はなくてもいい、それも考え方かもしれません。ですが、ここでは健康保険を掛ける方向でいきます。
まず会社を辞めても、その健康保険を継続することができる、任意継続という制度があります。これは最長2年間、一度でも保険料の支払いが遅れたら、直ちに強制退会させられます。とりあえず保険という場合は、これを ”振込み用紙で” 支払うことにしておけばよいでしょう。
地方自治体の健康保険は、健康保険税という税金になります。これは前年の所得金額に対して金額が決まります(上限金額があります)。地方自治体により税率が大きく違い、6%程度のところもあれば、12%というところもあります。市役所などのウェブページには、所得金額を入れれば金額が出てくるサービスがあったりしますから、一度自分で確認するのがよいです。
私の場合ですが、独立した初年度はほとんど収入がありませんでした。そのとき任意継続の支払いを、たまたま忘れてしまい、強制退会になってしまい、しかたなく地方自治体の健康保険に切り替えました。すると、前年の所得がほとんどなかったために、健康保険が年間で20万円程度、安くなりました。そういうケースもある、そんな紹介です。
もしも職業が、デザイナや文筆業ならば、職業ごとに健康組合というのがあるそうです。組合の保険料は年間定額だったりするので、これが利用できると、さらにぐぐぅっと保険料がお安くなるそうです。(iPhoneアプリケーション開発者は、デザイナと言い切ってもOKかもしれません)

退職金と年金

会社をやめるときには退職金と年金の処理をちゃんとしないと、損になります。退職金は、自己都合では幾分さっぴかれるでしょう。会社規則などをよく読んで退職金の計算をしておくのがいいです。年金は、厚生年金と確定拠出年金の2本立てになっているかもしれません。できれば手持ち現金を増やすために両方とも現金化したいところですが、確定拠出年金の現金化の条件は、かなり厳しく、ほとんどの方は該当しないでしょう(詳しくは、退職時のパンフレットを参照ください。個人事業主の場合は、少なくとも、国民年金の免除対象でなければ、現金化の対象になりません。)。確定拠出年金は、退社後、6ヶ月以内に、自分で運用機関を新たに設定し直さないと、国の年金機構に管理が移行され、金利がつかないうえに手数料だけを引かれつづける,丸損コースになりますから、移管を忘れないようにします。
私の場合は、年金だと65歳まで手出しできなくなるので、この機会に厚生年金はすべて現金化しました。確定拠出年金は、SBI証券に移管しました。移管先はいくつかあるのですが、殆どの機関は年間5000円程度の手数料を取ります。SB証券およびスルガ銀行の2つだけが、一定額以上の金額を運用していれば、手数料が0でした (2010年1月時点)。

青色申告

青色申告をすると、65万円の控除(税金がかからない金額)がつき、赤字が繰り越せますから、ぜひ使いましょう。青色申告にするには、事前に税務署にその旨を書類申請する必要があります。

経費の計算

経費の管理は、前述の家計簿の計算と同じです。支出のレシートと領収書を保存しておき、毎月集計していきます。ただし、青色申告のために帳簿として記録する必要があります。専門のソフトウェアは1万円程度するのと、使い方が複雑です。私は、フリーランスに特化して簡略化した末尾の書籍を購入すると入手できるExcelシートを利用しています。

参考文献

青色申告や経費の考え方、そして健康保険の技については、私はこの書籍から情報を得ました。

青色申告の詳細と、便利なExcelシートは、この書籍から入手しました。